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石平の中国レポート

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「五カ年計画」について

中華人民共和国は建国後、旧ソ連の経済体性をほぼ忠実に模倣して計画経済のシステムを作り上げたが、こうしたシステムととも導入したのが、その運営上の要となる「五カ年計画」である。

五カ年計画とはすなわち、中央政府が五年ごとに経済計画を新たに制定し、この全国統一的な計画に基づいて今後五年間の経済運営を管理し、数値目標を含めた国民経済・社会の発展目標を達成しようとするものである。
初めの計画から五年ごとに計画を改めていくと、それが順次、第一次五カ年計画、第二次五ヵ年計画・・・となるのである。そして第五十次五カ年計画が実施される期間は、通常第50次五カ年計画と呼ばれている。この場合、第50次五ヵ年計画が前回の五ヵ年計画が実施された結果をふまえて制定されているのはいうまでもないことである。

中国は1953年から第一次五カ年計画をスタートさせていたが、途中、一度中断したことがあって、現在は第10次五カ年計画期(2001~2005年)に入っている。

改革・解放政策の推進によって、中国経済の市場化・国際化が著しく進展した現在、計画経済のもとで重要な位置づけを与えられていた五カ年計画は、市場経済のもとではもはや行政命令的機能を持たなくなっている。ただし、中国の目指す社会主義市場経済は、いわゆる全面的な自由主義的経済ではないから、政府が資源配分や所得分配などに大きく関与している。そういう意味では、発展戦略や産業政策の策定における五カ年計画の果たす役割は依然として大きい。

たとえば現在施行中の第一〇次五カ年計画は、「発展を主題とし、構造調整を主線とする」との基本戦略に基づいて、今後五年間の発展目標として、◆国民経済の比較的高い成長を維持すること(平均年率七%)、◆経済成長の質と効率を高めること、◆二〇一〇年までにGDPを二〇〇〇年の倍にするための基礎を築くことなどを掲げており、それらの目標を達成するために、「経済構造の戦略的調整」の断行を最重要の政策指針として設定しているのである。

そして経済構造調整の具体的な政策課題として、この五カ年計画はとくに産業構造の不合理、地域発展の不均衡、都市化水準の低さなどの問題の解消を取り上げているが、それらはまた、本書の著者である胡鞍鋼博士が従来より行なってきた政策提案の内容と、驚くほどに一致しているのである。

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