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石平の中国レポート

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中国の農産物買い上げ制度のしくみ

中国で実施されている、政府や商業企業などによる農産物買い上げ制度は、改革・開放路線をとった八十年代半ばを境目に大きく変貌している。

それ以前の農産物買い上げは、政府が数量と価格を決め、国営商業企業と購入・販売合作社が政府計画に基づいて買い上げを行なうというしくみであった。農産物の加工・流通・小売りもすべて政府が統制していたのである。とくに食糧・綿花などの商品に関しては、農家の自家消費分以外のものを全量政府に売り渡す、統一買い付け方式がとられていた。この場合、政府による買い上げは、ほぼ強制的なものであり、農民たちは政府に売り渡す以外にそれらの農産物を自由に処分することは許されなかった。

中国政府が農産物流通統制の漸次廃止の方針を打ち出した八五年以降、このような計画に基づく買い付け方式は大きく変わった。まず、豚・卵・果物・水産物などの商品は買い上げ制度から離れて、ほぼ自由販売ができるようになった。食糧・綿花などは政府統制が依然として残っているが、食糧については食糧管理財政赤字の膨張から、国家による買い上げの数量は大幅に削減され、将来的には国家蓄積部分を除いて自由化される方向で改革が進んでいる。

ただし、価格が自由化された一九九三年以降、食糧価格の暴騰や作付けの減少が発生したため、政府はふたたび流通面での関与と統制を強化し、完全自由化に向けた改革は一時頓挫した状況にある。(天児慧・石原享一編『岩波現代中国事典」岩波書店、一九九九年、関連項目を参照)

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