地政学とリアリズムの視点から日本の情報・戦略を考える|アメリカ通信

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石平の中国レポート

コンテンツ

3枚組CD 石平VS副島隆彦「日中殴り合い対談」

「日中殴り合い対談」

副島隆彦「中国崩壊なんて絶対ないよ」
石平「その認識は大甘だね」


副島氏
「中国経済は不動産、株価、賃金など、
10年ですべてが10倍になった。
しかし、バブルが起こっているのは、
不動産のみであり、中国経済は
膨大な実需でインフレをのりこえていく。
よって、中国の成長が止まることはない。」
これに対し、中国に生まれ、中国で育ち、
そして中国を捨て日本人になった男、石平は...。
真っ向から対立の喧嘩対談!
中国は、覇権か崩壊か?!!!
このCDで中国の全てを語りつくす!!

3枚組CD 「日中殴り合い対談」

第一部 ・・・中国知識人の心を歪めたアヘン戦争
第二部 ・・・躍進する中国は日本を属国にする
第三部 ・・・解放軍は胡錦濤政権まで服従する




副島隆彦

副島隆彦(そえじま・たかひこ)

1953 年、福岡市生まれ。早稲田大学法学部卒業。
外資系銀行員、代々木ゼミナール講師、
常葉学園大学教授などを歴任。
政治思想、法制度、経済分析、社会時評など
多くの分野で評論家として活動。
副島国家戦略研究所(SNSI)を主宰し、
日本初の民間人国家戦略家として
研究、執筆、講演活動を積極的に行っている。
主な著書に『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』(講談社)、
『英文法の謎を解く』(ちくま新書)、『預金封鎖』
『「金・ドル体制」の終わり』(詳伝社)、『大災害から復活する日本』(徳間書店)、
『中国バブル経済はアメリカに勝つ』『中国は世界恐慌を乗り越える』(ビジネス社)など。

ホームページ「副島隆彦の学問道場」
URL http://www.snsi.jp/
e-mail GZE03120@nifty.ne.jp





「日中殴り合い対談」

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<<内容一部紹介>>

副島
私は世界戦略として中国が覇権を取ると思います。しかも、穏やかに、どこから見ていても安全というか不安な感じがしません。日本語には「横綱相撲」という言葉があります。相撲の取り方でいちばん素晴らしい相撲は、「がっぷり四つ」に組んで、押し相撲で相手に土俵を割らせることなのです。投げ飛ばしてはいけないのです。技ありとかで、投げ飛ばしたら、自分がやられることもあります。

石平
中国は具体的には、どういう範囲で覇権を取るとお思いですか?

副島
「中国は平和な帝国を目指す」というのが私の考えです。「中国は〈和(わ)平(へい)崛(くつ)起(き)〉の大国」と言ったのは温家宝首相でした。ですから、中国は当然、〈和平崛起〉〈大国崛起〉を目指すと思います。

石平
いや、そこが私にはよくわかりません。

副島
それは石平さんも『私はなぜ「中国」を捨てたか』(ワック出版刊)という本で書かれていたように、まさに鄧小平が言ったという「老子道徳教」の中の「韜(とう)光(こう)」です。

石平
でも韜光は目的ではなく手段です。実力が充分になるまでは、爪を隠して韜(とう)晦(かい)する。そういう意味合いです。

副島
石平さんは、ご自分の本で、日本の天長節(第二次大戦前における、天皇の誕生日の称。「天長」は老子の「天長地久」よりとられている)という言葉の出典を挙げています。ここで、少し引用させていただきます。
――戦前では、天皇誕生日は「天長節」と呼ばれていたが、この「天長」という言葉の出典は、実は中国古典の一つである「老子」にある。
『老子道徳教』とも称されるこの書物は、二千数百年前に老子という伝説の謎の人物が著したといわれる珠玉の格言集で、いわば「中国的智慧」の集大成のようなものである。
「天長節」の出典となるのは、「天長地久」(天は長く地は久し)の文言で始まる「老子」の中の「韜(とう)光(こう)第七」という節である(以下略)――
石平さんたち中国人のエリートは全部、こういうことをわかっていますが、日本人は誰もわからないのです。ほんとうに、この記述には驚きましたよ。それでこの「韜(とう)光(こう)」ですが、この言葉の意味はわかりますか?「薄ぼんやりと、ボケーとしている状態」を表わすというのです。

石平
ボーっとしているように見えますが、実は大きな志を持っている人のことです。

副島
つまり、「正体を見破られてはいけない。本心を明かすな」という思想なのです。日本語には「韜(とう)晦(かい)」(自分の本心や才能・地位などをつつみ隠すこと)という言葉もあります。

石平
鄧小平がそのような戦略を取りました。

副島
ですから私は中国の戦略は、「韜光・韜晦」だと思っています。

石平
いや、それは戦略の一部で、戦略そのものではありません。目的を達成するための一手段に過ぎません。戦略的目的そのものではありません。

副島
ですから、中国の知識人ほど私の書いた本にびりびりしています。たとえば『あと5年で中国が世界を制覇する』(ビジネス社刊)というタイトルを見ると、「ふーん?」と、ほんとうに悩んでいるのです(笑)。「そんなこと出来るのですか」と私に聞くので、「はい、出来ますよ」と答えます。なぜなら、経済の動向というのは、主観的にどうしたい、こうしたいではなく、世界史の波なのです。一二〇年で世界覇権(ワールドヘゲモニー)が他に移っていくのです。

石平
今の「中国が世界を制覇する」というのは、軍事的な意味での戦略なのか、金融的な意味における戦略なのか、どちらなのですか?

副島
中国は軍事的な支配など考えていないと思います。経済・金融と文化の支配だと思います。

石平
金融による制覇で大事なポイントは、確かに中国がアメリカの巨額な国債を持っていることだと思います。しかし、それだけで中国は世界の金融システムを制覇できるのですか?

副島
米国債の所有だけでなく、中国は経済力の膨張も凄いです。まだまだ製品の質が悪いと言われますが、比較相対的に勝つという考え方があるのです。中国の国内の産品は粗悪で悪い悪いと言っても、ヨーロッパが没落し、アメリカが没落すると、どこが立ち上がるのですか?

石平
やはり、中国の経済も没落すると私は思います。

副島
石平さんは自分が中国人だから、そう見えるのですが、外側から見ていると、他にないのです。つまり比較相対的にという問題だから、皆が没落するということはないのです。恐らくどこかが勝つのです。

石平
アメリカの経済が没落し、どこかの国が勝つといっても、私にはピンと来ません。ところで、今、中国の経済は世界でどのくらいの比率ですか?また、アメリカはどのくらいの比率ですか?

副島
私はいつも金融・経済の表をつくっていますが、世界GDPでは、アメリカが一四・二兆ドル、約一一〇〇兆円くらいです。中国が五・六兆ドルと言われていますが、ほんとうは七?八兆ドルぐらいまであるのです。そうすると、もうすでに中国は世界GDPの一五%ぐらいを占有しているかも知れません。一般には八?九%くらいと言われています。日本は、バブル真っ盛りのとき、一瞬、アメリカを抜いたかも知れません。ただし、一ドル八〇円とか九〇円の為替レートで計算されたから、日本は一四、五%まで行ったのです。そのあと、どんどん日本のGDPは落ちて、今は世界の六%くらいの占有率です。

石平
アメリカの占有率はどのくらいですか?

副島
いちばんすごいときは三〇%くらい行きました。今は二二、三%くらいです。EUとそれ以外の諸国を含めたヨーロッパ全体で三〇%くらいです。ただ、この四、五年でBRICs(新興経済大国。ブラジル、ロシア、インド、中国)がどんどん追い上げて来ました。

石平
もし、アメリカとEUの成長率がこれから〇%成長だとすると、中国経済はどのくらいの成長率で、何年間でアメリカを追い抜くことができますか?

副島
ゴッツン......(笑)。恐らく二〇一五?六年には中国がアメリカを逆転します。

石平
そのときの、中国の成長率の前提はどのくらいですか?

副島
中国の経済成長率が八?九%ずつあれば達成可能です。

石平
今、二〇一二年で、九・五%くらいです。そうすると、あと三?四年でアメリカを追い抜くわけですね。しかし、中国の経済成長率は政府が嘘をついているというのが常識です。だから、半分くらいに見るほうが正しいと思います。

副島
私は楽観的な見方のように思われますが、大きなどんぶり勘定で見ています。日本のGDPは4・2兆ドルで変わらないのです。ヨーロッパがもう少し落ちていきます。そしてアメリカが下がり続けます。ですから遅くても二〇一六年には、中国がアメリカを逆転します。

石平
ただし、最新の情報を紹介しますと、二〇一一年の一一?一二月になって中国政府の予測としては、二〇一二年から経済関係者の共通認識として低成長期に入ると予測しています。

副島
八%を維持することは無理ということですか?

石平
八%成長はとても無理です。たとえ、これから中国の経済成長率が八%と発表されてもほんとうかどうかには疑問があります。それより、今、政府関係者が言っていることは理にかなっているのです。基本的に今の中国で皆が認識していることは、これまで中国経済を牽引してきたのは、対外輸出と国内の不動産投資だったということです。この二つ、輸出の伸びと不動産価格の値上がりは毎年、二五%以上もあったのです。場合によっては三〇%もありました。

しかし、中国の対外輸出がどこまで伸びるかといえば、これから二〇%以上の伸びは無理です。中国の輸出先は大体EUとアメリカと日本ですが、副島さんが指摘されているように、これらの国の成長率も落ちる一方です。もう一つ不動産投資ももう限界です。不動産に過剰投資し過ぎたためのバブルです。もう一つは、投資を支えるために起きたマネーフローの過剰と結果的に起こったインフレです。二〇一〇年から政府は金融引き締め政策を取り始めました。最近では不動産価格の急落が頻繁に起こっています。





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